- 2025年9月16日
たつの市の妊婦さんはお金がかかる!?
進藤ファミリークリニックたつの 院長の進藤です。
もしかすると、たつの市の妊婦さんの間では周知の事実なのかもしれませんが、たつの市在住の妊婦さんは、兵庫県の他市在住の妊婦さんに比べて、妊婦健診での自己負担額が高いことを本日知りました。
妊娠は病気ではないため、一般的な妊婦健診は自費診療(10割負担)になりますが、母子手帳についているクーポン券を用いることで、保険診療並み、あるいはそれ以下の金額で妊婦健診を受けることができるようになっています。
しかし、実はこのクーポンの内容は市ごとに異なります。
例えばたつの市の場合、10,000円のクーポンが3枚、5,000円のクーポンが11枚、1,000円のクーポン(他のクーポンと一緒に複数枚使用できますが、単独使用はできません)が5枚の、計90,000円分のクーポンが付いています。1回の健診で使えるのは「10,000円券」または「5,000円券」のいずれか1枚で、必要に応じて1,000円券を複数枚追加できます。そのため、検査が多い妊娠週数の健診では自己負担額が高くなり、検査が少ない妊娠週数でも1000円のクーポンを組み合わせなければ少し自己負担が出る場合があります。
https://www.city.tatsuno.lg.jp/soshiki/1018/gyomu/10/4211.html
一方、お隣の姫路市では、22,500円のクーポンが1枚、13,000円のクーポンが1枚、10,000円のクーポンが2枚、8,000円のクーポンが1枚、6,000円のクーポンが9枚の、計11万7500円分のクーポンが付いています。上限が22,500円のクーポンがあるため、検査が多い妊娠週数の健診でも、ほぼ自己負担なく受けられるようになっています。また、最も安く最も枚数が多いクーポンでも6,000円をカバーしてくれるため、特別な検査のない妊婦健診ではこのクーポンを使用することで自己負担額をほぼ0に抑えることができます。
https://www.city.himeji.lg.jp/kurashi/0000003580.html
私も調べてみて驚いたのですが、たつの市の助成額90,000円というのは兵庫県の播磨圏域では最低クラスです(宍粟市 10万8000円、相生市 10万2000円、加東市 13万円、加古川市 約11万円など)。子育て支援に厚いたつの市にしては珍しく、妊婦さんにとってあまり優しくない設定になっているのは間違いありません。
今後当院でも妊婦健診を行っていきますが、妊婦さんの自己負担額が抑えられるよう、色々と工夫していきます。また市にこの現状をお伝えし、せめて播磨圏域の平均額程度はクーポンを付けていただけるよう交渉していきたいと思います。
もしかすると開業後、妊婦さん達に署名活動をお願いすることになるかもしれませんが、妊娠や子育てのしやすいたつの市にするために、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
ちなみに当院の内診室はミッキーの可愛い壁紙にしました(お値段は可愛くなかったです😿)。「内診台に座る」というストレスを与えてしまう患者さんに少しでもリラックスしていただければ嬉しいです。
