- 2026年3月28日
【医師向け】症例検討① 解答編
進藤ファミリークリニックたつの 院長の進藤です。今回の記事は解答編になるためまずはリンク先のブログをお読みください。
[当院で実際に行ったマネジメント]
院内ルールに則り、隔離室で診療を行った。
予防接種歴を確認すると水痘ワクチンが未接種だった。「ご家族で水ぼうそうや帯状疱疹になっている人はいませんか?」と確認すると、父親が帯状疱疹であることが発覚した。
伝染性軟属腫の可能性も考えたが、丘疹の拡大があまりにも早すぎるため否定的と判断した(仮に伝染性軟属腫であったとしても周囲への影響も乏しく、重症化もしないため後回しで良いという背景もある)
臨床的に水痘と診断し、重症化リスクもあるためアシクロビル内服とカチリ軟膏で治療を開始した。皮疹がすべて痂皮化するまで保育園は登園禁止を指示した。
1週間後の再診時、以下の写真のように丘疹は水疱となり一部痂皮化していたため水痘と確定診断した。重症化なく経過は良好であり、届け出基準にも該当しないことを確認した。
その後のフォロー時には皮疹は完全に消失していた。


というわけで帯状疱疹患者との接触で発症した幼児水痘の1例でした。水痘未感染の方や水痘ワクチン未接種の方が帯状疱疹患者と密に接触すると水痘として発症することがあるため注意が必要です。
ちなみに、患者さんにとって「水痘」という言葉は耳なじみがないため、確認するときは必ず「水ぼうそう」と伝えるようにしましょう。実は同じことは「結核」でも言えます。かつて結核は不治の病だったこともあり、当時の医師は「肋膜炎」や「肺浸潤」と結核患者さんに伝えていました。このため「結核になったご家族はいますか?」では不十分で、「肋膜や肺浸潤と昔診断されたご家族はいますか?」と尋ねることが大切です。
クリニックでも総合診療医がしっかり丁寧に診察すれば、遅滞なくuncommon diseaseやuncommon presentationを呈する疾患の診断をすることは可能です。引き続き教育的な症例はブログでも紹介していく予定です。
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